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第6回産地見学会
2025/12/9   >>体験

 12月7日日曜日、6回目となる見学会は日曜日開催となりましたが、近畿経済産業局、大阪府、大阪産業局からも参加いただき、休日にも関わらず大勢の方々に集まりました。見学会にご協力頂いた杉多製廉株式会社様、大阪簾工業協同組合様、また休日にも関わらずお気軽にご協力いただきました富田林寺内町の皆様に感謝申し上げます。

1.杉多製廉株式会社

 杉多製廉株式会社は天保十年(1839年)に創業以来、社寺に用いられる御翠簾(おみす)、現代の生活様式に合ったインテリア簾、テーブルセンターやコースターに使う小物簾など、様々な製品を製造しています。
 日本における簾(すだれ)は、古くは奈良時代に既に貴族の生活の中で使われていたとされ、平安時代から室町時代に至るまで、貴族の寝殿造や武家の書院造において広く普及しました。その後江戸時代には、広く庶民の生活に浸透し、定着していきました。
富田林では、江戸時代には既に簾の製造が盛んだったとされますが、明治時代に一気に編み上げる編み機が考案され、飛躍的に生産量が増えたとの事。簾作りは、昭和初頭まで主に海外向けに量産されましたが、第二次大戦中に生産量が一時的に低下、その後1950年代に生産量がピークを 向えて、特にビニール製簾は広く普及しました。
江戸時代から明治、大正時代にかけて様々な工具が考案され、生産量は増加しましたが、丁寧に節を削り、竹割からひご作りまでの工程は全て手仕事であり、またひごを一本づつ編み上げて、縁を裏表二人で縫い合わせて仕上げるまで、全ての工程が手仕事となります。

 一通りの工程を見学させて頂いた後、同社内にある簾博物館にて大変貴重な資料や世界の珍しい簾を見学させて頂き、午前の見学会を終えました。















2.富田林寺内町br>
 徒歩で10分あまり、午後は大阪府で唯一の伝建地区である富田林寺内町の見学となりました。今回の寺内町見学は、大阪簾工業協同組合事務局長の森口博正様が、富田林市文化財課にて長年に渡り富田林寺内町の文化財保護、街並み保存や修景等携わってこられた経緯もあって、その歴史的経緯を伺いながらの寺内町巡りとなりました。

 富田林市の旧市街地に当たる寺内町は、約450年前に興正寺別院を中核として開発・発展した宗教自治都市であり、東西に約470m、南北に約400mに渡る街区は、1997年(平成9年)10月に大阪府で唯一の「重要伝統的建造物群保存地区」として選定されました。
戦国時代に建設された整然とした町割がほぼ当初の姿をとどめて、伝統的民家(町家)の白漆喰の壁、焼杉による板塀、格子戸など往時の姿のまま外観の保存・復元・修景を重ねて寺内町としての街並みを保全・維持しています。

 万里春酒造が運営するバンリノハルビアホールで昼食を頂いた後、畿内でも有数の規模を誇る豪商の町家である杉山家住宅や奥谷家住宅など、貴重な文化財の保存と街並みの景観整備について、様々なお話しを伺う機会を得ました。
 また、寺内町に魅力を感じ転居された新しい住民や、工房を構える方々にもお会いでき、大変興味深いお話を伺う事ができました。現在も伝統的な街並みに惹かれて富田林に訪れる若い観光客もあり、少しづつ往年の賑わいに近づきつつあるように感じます。
見学者一同でお伺いした彫貼紙(切り紙)作家 亀井美知代様、改修工事中にも関わらず急遽見学させて頂いた興正寺別院様に感謝申し上げます。

 旧杉山家住宅前で記念撮影し、最後は森口様のご好意で、ミニギャラリーとして、当協議会の製品である大阪の伝統工芸品が展示される「寺内町もりひろ亭」で休憩を取り、現地解散となりました。












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